米国高配当株 SPYDとHYDを比較してみた

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■ SPYDとHYDの基本的情報

同じS&P500指数をベンチマークとしている、米国の高配当ETFの2銘柄ですが、どのような違いがあるのでしょうか?まずは基本的な内容を整理してみましょう。

<SPYD>

運用会社:State Street

指標:S&P500高配当 配当上位80銘柄

構成銘柄数:約80銘柄

主要セクター:不動産、金融

純資産額:約31億USドル

リバランス頻度:半年に1回(1月、7月)

配当の頻度:四半期ごと(3月/6月/9月/12月)

配当金利回り:4.80%

経費率:0.07%

設定日:2015年

<HYD>

運用会社:Black Rock

指標:高配当米国株モーニングスター配当フォーカス指数

構成銘柄数:約75銘柄

主要セクター:エネルギー、ヘルスケア

通信純資産額:約60億USドル

リバランス頻度:四半期に一回

配当の頻度:四半期ごと(3月/6月/9月/12月)

配当金利回り:3.70%

経費率:0.08%

設定日:2011年

純資産額は、設定日がHYDの方が古いこともあり、約2倍の差があります。

また、リバランス頻度もHYDの方が頻繁に行っているため、より綿密なメンテナンスを行っており、最新の市場動向に沿った銘柄構成をしています。

構成銘柄数はあまり変わりはありませんが、構成されるセクターは異なります。

配当利回りはどちらも3%以上となっていますが、SPYDの方がより高い配当利回りを実現しています。 経費率は僅かにSPYDの方が安いですが、どちらも十分に低コストな経費率であり、ほぼ誤差の範囲内であると考えられます。

■共通点は?

ともに、米国S&P500の指数に連動しており、また、どちらも高配当銘柄を中心に構成されいるので、過去の運用成果は安定していると言えます。

また、経費率も安く、低コストでの運用が可能です。どちらも安定的に株価は推移しており、2020年にコロナショックで大幅に下落はしましたが、その後は順調に回復しており投資対象としてはどちらも非常に優秀であると考えます。

■相違点は?

HDVは比較的財務健全性が高く、また構成銘柄も4半期に一度見直しをしているため、その時点でリスクの低い銘柄への入替をしているため、よりリスクの低い運用が可能と言えます。

一方で、SPYDはとにかく利回りの高さを優先しているため、不動産や金融関連銘柄が多く景気動向に敏感に左右されます。利回りが高くよりリターンを期待することができますが、その分下落リスクは高いと言えます。

SPYDの設定年が浅いため、両銘柄を比較できる2016年以降のリターンを比較してみましょう。

2016年、2017年、2019年と比較的に株価が安定して推移していた年に関しては、SPYDがHDVのリターンを上回っています。一方で、2018年や2020年など大きな下落局面のあった年は、HDVの方がリターンが高く、ボラティリティは低くなっています。

リターンの期待値とリスクへの許容度に対して、自分がどの程度考えているかによって、どちらのETFにするかは検討の余地がありそうです。

■運用方針はどうするべき?

上記に見てきたように、どちらも優秀な成績を残しているETFであると言えますが、詳細を見ていくとどちらも一長一短であると言えます。

双方にメリットとデメリットがありますが、経済状況によってそれはひっくり返ることもあり、現時点でどちらに投資すべきか、という判断を一概に下すのは難しいと思います。

そこで、もしこれらのETFを購入して運用する場合は、どちらも買う!というのおススメします。

これらETFは既にある程度のリスク分散はされていますが、両方をそれぞれ保有しておくことで、更にリスク分散が強化されます。米国ETFの利点の一つでもある、購入価格の低さも活用して、どちらもある程度の比率を維持して積立購入するというのが、運用方針として適しているのでは、と考えます。比率に関してはリスクとリターンのバランスを見て、それぞれ個人の方の運用方針に沿って決めてみてはどうでしょうか?

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